仮想通貨も他の金融商品と同じように、需要と供給のバランスによって価格が決まります。
ビットコインが他の金融商品と異なる点は、需要とは関係なく新規発行枚数(供給量)のペースと発行総量が決められていることです。
多くの人が発行枚数が限られている仮想通貨を利用する場合、供給量が増えない代わりに細分化することで、その通貨を必要としている人に分配される仕組みになっています。
このような場合、同じ価値の交換を行う場合でも取引される仮想通貨の数量が小さくなるため、その仮想通貨が値上がりすることになります。
このような理由があるため、多くの人がビットコインを入手して取引を始めるようになることで、急激に値上がりが起こるという性質があります。
一般の人々の間でビットコインの普及が進むと、価格が急激に上昇します。
ビットコインの普及が進む要因として考えられるのは、ある特定の国で規制が緩和されて仮想通貨取引所が開設されて、誰でも簡単に取引ができるようになることです。
2014年4月以降にビットコイン価格が上昇した要因として、日本国内で相次いで仮想通貨取引所が開設されたことが考えられます。
2013年のビットコイン取引で最高値を記録した背景は?
過去のビットコイン価格のチャートを見ると、2013年の7月から年末にかけての時期に、10倍以上に値上がりしています。
それまで1BTCあたり1万円前後で推移していましたが、短期間で12万円の最高値を記録しています。
その後2014年に入ると大暴落を起こし、3月には半値以下になりました。ブロックチェーンの取引数を閲覧すると、2013年後半に活発に取引が行われていたことが分かります。
2013年後半に発生したビットコイン価格が高騰した要因として考えられるのは、中国で爆発的に普及が進んだことです。
中国では共産党政権や人民元に対する不信感が非常に強く、資産を安全に保管するために外貨や金が人気を集めています。
どこの国からも支配を受けない“無国籍通貨”である仮想通貨も中国人の間で人気を集め、多くの人が自分の財産をビットコインに替えて貯蓄するようになり、短期間に10倍以上も急騰しました。
その後、資金が国外に流出すること恐れた中国政府によって仮想通貨取引が規制されるようになり、中国の取引所が閉鎖されてしまいました。
その影響でビットコイン価格は大暴落し、2014年4月頃には半値まで下落しました。
その後も中国政府による規制強化と緩和が行われるたびに、ビットコイン価格が激しく変動しています。