海外取引所でビットコインのアービトラージはお勧めできない理由

ビットコインのアービトラージは失敗する

アービトラージとは元々債券の取引で生まれた取引手法で、額面は同じでも償還日が近い債券と償還日が遠い債券が同じ市場に出ている場合、償還日が遠い債券は価格が安くなる傾向があったことを利用したものです。

価格が安い債券を買い、価格が高い債券を売るという価格差を利用した取引を行うことで、いずれ価格差が収斂したときに利益を得られるという手法です。

ビットコイン取引でもアービトラージに取り組むことは可能ですが、現実的にはお勧めできません。
なぜなら、現在のビットコイン取引はそれぞれの取引所で独自の市場が形成されていて、価格の変動推移に差があるからです。それでも同じビットコインという仮想通貨を扱っているため価格差は大きくありませんが、値動きが急激なため収斂を待っているうちに値が飛ぶほどの価格変動が起き、アービトラージが失敗に終わる可能性が非常に高いからです。

また、海外のBTC取引所はまだシステムが安定していない場合があり、過去にはシステムに不具合が発見されたときその間の取引をなかったことにして不具合が起きる前の状態に戻すロールバックが行われたことがありました。

こういったことがあると、わずかな価格差から利益を得るアービトラージは失敗しやすいのです。

ビットコインは取引所を介さないと取引出来ない?

本来、ビットコインを入手するためには取引の認証作業であるマイニングを行う必要がありました。
しかし、現在はマイニングの難易度が非常に高まっていることから取引所による売買取引で入手することが一般的になっています。

そのためビットコインを得るためには取引所に口座を作り、現金を入金してビットコインを購入する必要があるのです。
しかし、取引所を介さずに取引を行う方法があります。

その方法がビットコインの機能を利用した送金です。ビットコインには固有のアドレスがあり、そのアドレスを送信することで任意の相手にビットコインを送金をすることができるのです。
具体的な方法は、所有しているビットコインのアドレスをコピーして、送金したい相手のビットコインウォレットを指定して送るだけです。
簡単な手順であることに加えて、取引所を介さないので手数料が掛かることもありません。

しかし、この方法は相手のビットコインウォレットを知っていることが前提になるので、不特定多数の相手に対して送金することは現実的ではありません。

友人など特定の個人にビットコインを送りたい場合に有効な手段なのです。